バーコードスキャナの選び方をご紹介します。製品タイプやスペックの違いをどういう観点で見れば良いのか、それらの特長と合わせて解説します。
タイプから選ぶ
ハンディタイプ
レジカウンターやホテルのフロント、店舗のバックヤードなど、幅広いシーンで使えるタイプの製品です。連続読み取りに特化したものや、最新のコードに対応したハイスペックなものなど、製品によって特長が異なります。価格帯も広く、ご利用用途とご予算から製品をお選びいただくことが可能です。
卓上タイプ
カウンターに置いたまま使用できるタイプの製品です。 スキャン作業がハンズフリーで行えるため、カウンターの対応がスマートに見えます。狭い場所でも置ける小型のものや、ハンディタイプとしても使えるものと、形状もさままざまです。また、スタッフの作業だけでなく、お客様にクーポンなどをスキャンしてもらうような使い方もできます。
産業用タイプ
倉庫や建設現場といった場所での利用に適した堅牢性の高い製品で、転倒・落下への耐性やほこり・水の進入を防ぐ環境シーリング加工が標準的に施されています。 数メートル離れていても読み取るロングレンジ技術や、汚れや損傷があるバーコードを1度で読み取るファジー理論技術といった特殊なものもあります。
スペックから選ぶ
1D(バーコード)
製品によって読み取れるバーコードの大きさや角度、スキャナとの距離、認識できるスピードなどが異なります。総合的なスペックを確認し、利用シーンに適した製品を選択することで、スキャン作業の効率が向上します。
2D(2次元コード)
2次元コードの読み取りに対応している製品は、バーコードの読み取りにも必ず対応しているため、複数種類のコードを利用している環境での利用に適しています。 また、2次元コードに対応しているスキャナは、バーコードのみの対応製品と比較すると高額になります。
GS1
バーコードの一種で、主に医薬品に使用されています。病院で投薬または処方される医薬品による医療事故の防止と、安全を図るためのトレーサビリティ確保を目的にルール化されました(※ドラッグストアで一般に販売されている製品は対象ではありません)。
OCR
光学文字認識の略記で、印刷された文字を読み取ってテキストデータに変換する技術です。機械的に認識しやすくするため、OCR-AやOCR-Bのような専用のフォントが開発されています。 パスポートやビザ、伝票に記載されているさまざまな番号の読み取りなどで利用されています。
Digimarc
普及が注目されている最新の電子透かしテクノロジーです。パッケージ全体に専用のバーコードを埋め込めるため、どの面からでもコードを読み取ることが可能です。 埋め込むバーコードは肉眼では見えないため、パッケージデザインを崩さないのが特長です。
画面スキャン
ブランドアプリやクーポンアプリが広く普及し、スマートフォンの画面をスキャンする機会が多くなりました。画面スキャンを考慮しているスキャナは、画面が多少暗かったり指紋で汚れていたりしても読み取ることができます。
ロングレンジ
ロングレンジ性能は産業用タイプに多く搭載されており、主に倉庫・流通の分野で利用されています。読み取れる最大距離は、10メートルから20メートルと製品によって異なります。オーバースペックにならないよう、導入する現場でどのくらいの距離が求められているのかをご確認ください。
Bluetooth
スキャナがコードレスで利用でき、ケーブルの長さや絡まり、ねじれの心配がありません。 ハンディタイプの多くは、クレードルと通信をします。ペアリングはバーコードスキャンで行え、とても簡単です。製品によって、1台のクレードルで複数台のスキャナを利用できたり、Bluetooth圏外でもスキャンデータを本体のメモリに保存してバッチ処理ができる、といった便利な機能を備えているものがあります。
バイブレーション
ビープ音の代わりにスキャナ本体を振動させることで、読み取りの状況を作業者に知らせます。ビープ音を鳴らしてはいけない場所、またはビープ音が聞こえない場所での利用に適しています。
消毒対応
本体が特殊な素材のため、次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)などの薬品で消毒が可能です。病院や福祉施設、食品加工場といった、清潔さを求められるシーンで利用されています。
製品ページの特長に以下の画像が表示されている製品は、「滅菌消毒」に対応したデバイスです。